映画「青くて痛くて脆い」感想

ツインズジャパンとジェイアール東日本企画によって製作されている青春ストーリーです。

2020年の8月28日からTOHOシネマズ日比谷を封切りにして、東宝の配給によって全国ロードショーされました。

異形の肉体に正義の心を秘めた3人が旅に出る「妖怪人間ベム」や、教師と生徒が多様性を模索する「俺のスカート、どこ行った」「マエストロFX」など。

名作アニメのリメイクから人気テレビドラマの演出までを手掛けている、狩山俊輔監督がメガホンを取りました。

住野よるによって2018年3月に角川書店から刊行されている309ページの長編小説が、118分のオリジナルシナリオへとまとめ上げられています。

ふたりの孤独な大学生がふとしたきっかけで出会い、世界を変えるために立ち上げた秘密結社「モアイ」とは?

あらすじ

子供の頃から人と接することを苦手にしていた田端楓は、大学に入学してから1カ月以上たっても親しい友だちができません。

そんな田端に初対面から積極的に話しかけてきたのは、「空気が読めない」として周りから浮いている秋好寿乃です。

これといったグループに所属していない田端は、新しいサークルを発足するという秋好のお手伝いをすることになりました。

田端が着ていたポロシャツに付いたマークから「モアイ」と名付けられたグループは、ひっそりと動き始めます。

廃校を利用した野菜作り、学校に通っていない子供たちのための居場所作り、地域の人たちと交流を深めるためのバザーや模擬店。少しずつ賛同してくれる人たちや新メンバーが増えていく中で、田端と秋好との主張に意見の食い違いが生じていきます。

これまで通りに少人数で地道に活動を続けていきたい田端、規模を拡大して就活や企業との繋がりに役立てたい秋好。

ふたりは決裂した友情を元どおりにして、大学生活の集大成・モアイを完成させることができたのでしょうか。

キャスト

なるべく他人と近づき過ぎない、他人の言ったことはとにかく否定しない、余計なことに手を出して他人を絶対に傷つけない。

3つの約束ごとを胸に秘めつつキャンパス内を息を殺して歩き回る主人公、田端楓を吉沢亮が静かに演じていきます。

今の時代に逆行するかのような空気を読まないヒロイン、秋好寿乃に杉咲花がエネルギッシュに扮していました。

映画の序盤ではお気楽で女子大生らしいカジュアル、中盤以降はブルーにモアイのシンボルマークがプリントされたオリジナルTシャツ姿。

前半と後半でまるっきり別人のようなファッションと、その表情の目まぐるしい変化にも注目してみてください。

早々と学校をドロップアウトして心を閉ざしている10代の少女、西山瑞希役はフレッシュな演技力で注目を集めている森七菜です。

劇中ではギターを片手に、野坂昭如の名曲「サメに喰われた娘」を熱唱するシーンも用意されていますよ。

田端と秋好の間に割り込んでくる大学院生・脇坂役には柄本佑が、瑞希の担任の教師・大橋役には光石研が。

中堅どころからベテランにかけての役者さんたちが、若い主演陣をしっかりとサポートしていて隙がありません。